【教区主教メッセージ】聖週、そしてご復活日に向けて(2020年3月13日)

横浜教区の皆さまへ

聖週、そしてご復活日に向けて

 ✟主の平和
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2月27日に、緊急避難的に3月1日と8日の主日礼拝を休止し、3月12日(木)までの間、礼拝・集会はごく小規模のものに限ることをお伝えいたしました。
皆さまの中には戸惑いと混乱・困惑が多々おありだったものとご推察申し上げますと共に、至らぬ点を重ねてお詫びいたします。そして、主日礼拝の休止という事態をご理解くださり、冷静に受け止めてくださっていることに深く感謝申し上げます。

 さて、3月10日(火)に開催されました常置委員会における協議を踏まえ、私たちがこれから迎えようとする、教会暦の中で最も厳粛かつ大切な主イエスさまの十字架への道行きを辿る聖週と、そして主が死に打ち勝たれたご復活に、何とかして私たちが共に教会に集められ主の命に陪かるために、誠に心痛むことではありますが、主日礼拝の休止を3月15日(日)以降29日(日)まで延長することといたしました。
新型コロナウイルス感染拡大については未だに収束の兆しは見えない状態にありますが、3月24日(火)に再度、聖週からどのようにして教会での礼拝がささげられるかについて協議し、その時点で考え得る実行可能な方法をお示しするようにいたします。
主のご復活を週ごとに記念する主日に、主の御体と御血に陪かることができないことに対して、私たちは霊の渇きを憶えずにはいられません。これは、この世の体の糧であるパンに飢えることではなく、主の命とその御言葉に対する飢えであると言えましょう。
私たちは世にある限り主イエスさまなしには生きられないのであって、主の御体と御血によって絶えず養われてゆかなければなりません。
私たちは今、その意味でほんとうの飢えを満たす糧に渇いていることに気付き、主が与えてくださる命の糧と主の口から出る一つ一つの御言葉を改めて求め始めています。
普段の生活の中で私たちにとって当然、あると思って来たもの、すなわち主の御体と御血を受けることができなくなって初めて、私たちは今、何を自分がほんとうに必要としているのか、何を求めるべきなのかを、改めて見出してゆこうとしているのです。

 主日礼拝休止の中で、教区内のすべての教会が実施することはできませんが、教役者はそれぞれ遣わされている教会の聖堂で、信徒お一人お一人のことを憶えて定時に祈りをささげています。信徒の皆さまも自宅やあるいはそれぞれの場所にあって、その時間に心を合わせてお祈りください。なお、主教座聖堂では、主日礼拝休止の期間も主日の11時に主教と小林司祭によって聖餐式がささげられています。
[3月22日(日)は10時30分より伊豆聖マリヤ教会で、出席者を原則、志願者と教父母に絞って、主教司式による聖餐式(その中で洗礼堅信式)をおささげします。]
それが今、私たちができる主日礼拝です。
ご高齢の方、また持病があるなどで健康に不安のある方は、決して無理をなさらず、感染が収束するまでの間、どうぞ自宅やそれぞれの場にあって、主日にささげられている祈りに心を合わせる形で主日をお守りください。

 今、こうした中にあって、否、だからこそ、私たちはほんとうに必要なものが何かを見つめ、それを熱心に求めています。主は十字架の受難と死を通って復活されます。私たちも主と共に罪に死に、そして神にあって生かされ、主イエス・キリストの御体と御血に陪かり、主のご復活を共に祝う時を信じて、この時を主の十字架の苦しみを思いつつ、共に過ごし、そして乗り越えて参りましょう。

 新型コロナウイルス(COVID 19)感染のために亡くなられた方々の魂の平安と、そして感染された方々、殊に重症化されている方々の快復を祈りつつ…

主にありて

2020年3月13日

横浜教区主教
主教イグナシオ入江 修

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