教区主教 自己紹介
主教の主な務めは、まず、聖餐式を初めとする礼拝を司式するということです。それは主イエスさまがご自身に代わって弟子たちをお遣わしになったように、主教もまた、自身に代わって聖餐式を司式し、人々に洗礼を授け、牧会を行うため、それぞれの教会に司祭を派遣することによってなされています。
更に、主教に特化された務めとしましては、「按手」すなわち手を按くことと、そして新たに建てられた礼拝堂聖別式の司式です。「按手」というのは、そのことによって神さまから託された聖霊の賜物が手を按いた人の上に注がれるということです。具体的には、洗礼を受けた人に手を按く堅信式(信徒按手式)と聖職に召された人をその職位に就かせるための聖職按手式があります。
私自身の入信、つまり洗礼は、両親が聖公会の信徒であったため、生まれて1月半ほどで幼児洗礼を授けられました。聖職志願に至ったきっかけは、大学生のころ、教会の他の青年たちと行った福祉施設でのヴォランティア・ワークキャンプだったと思います。そこで、他人が喜んでくださることの喜びを体験しました。自分自身のために自己実現を目指す人生より、他人が喜んでくださるために生きてみたい、そこに自分自身にとっての本当の喜びがあることの気付きを与えられ、その思いを突き詰めて行ったところ、聖職志願に至りました。
情報
組織情報
名称 | 宗教法人 日本聖公会横浜教区 |
代表者 | 入江 修(教区主教) |
所在地 | 神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢下町14番57号 |
連絡先 | 045-321-4988(教務所) |
成立年月日 | 1941年7月4日(地方部解消に伴う主教選挙日付) |
区域 | 神奈川・千葉・静岡・山梨の4県 |
面積※ | 19,815㎢ |
教会※ | 33 |
礼拝堂※ | 1 |
教役者※ | 20人 |
現在信徒数※ | 4,562人(内現在堅信受領者数1,614人) |
定期教区会 | 毎年11月22日~23日 |
法人組織図 | |
※『日本聖公会要覧2012~2022』(NIPPON SEI KO KAI YEAR BOOK 2021~2022)による2021年12月31日現在の数 |
基本情報
綱憲 | 日本聖公会は全世界の聖公会とともに次の聖公会綱憲を遵奉する。 第1 旧約および新約の聖書を受け、之を神の啓示にして救を得る要道を悉く載せたるものと信ずる。 第2 ニケヤ信経および使徒信経に示されたる信仰の道を公認する。 第3 主イエス・キリストの命じ給うた教理を説き、その自ら立て給うた洗礼および聖餐の2聖奠を行ない、かつその訓戒を遵奉する。 第4 使徒時代より継承したる主教【エピスコポ】、司祭【プレスブテロ】、執事【デアコノ】の三職位を確守する。 |
聖書 | 公祷、聖奠およびその他の諸式の執行において用いることができる聖書は、総会の認許した別表2に掲げるものとする。 別表2 ・大英国聖書会社、北英国聖書会社または米国聖書会社発行の1888年版旧約聖書および1917年版新約聖書 ・日本聖書協会発行の1955年版旧約聖書および1954年版新約聖書 ・日本聖公会教務院発行の1968年改定版アポクリファ(旧約聖書外典) ・日本聖書協会発行の2018年版聖書 新共同訳(旧約聖書続編つき) ・日本聖書協会発行の2018年版聖書 聖書協会共同訳(旧約聖書続編つき) |
祈祷書 | 日本聖公会の公祷、聖奠および諸式の執行は、日本聖公会祈祷書に依る (日本聖公会法憲第3条) 公祷、聖奠およびその他の諸式の執行は、総会の認許した祈祷書によらなければならない。ただし、正当な事由がある場合において教区主教の認可があるときは、総会の認許した祈祷書によらないことができる。 (日本聖公会法規第170条) |
聖歌 | 第170条の規定は、公祷、聖奠およびその他の諸式の執行において使用する聖歌について準用する。 (日本聖公会法規第172条) |
基本用語
聖歌 | 基本的に定められた聖歌集(『日本聖公会聖歌集』)を用います。 オルガン等の奏楽にあわせ参列者全員で歌うことが多いです。 |
み言葉 | 礼拝では聖書の言葉が朗読され、参列者はそれを聴きます。 朗読個所は基本的に教会の暦に従って定められた聖書日課によって指定されます。 |
説教 | 主に主日(日曜日)の主たる礼拝では、説教者がみ言葉を解き明かします。 |
代祷 | 「すべての人がみ心にかなう神の民となることができるように、また全公会のすべての人が自分自身をささげ、み言葉と恵みの証人となることができるように祈る」(祈祷書159ページ)ものです。 世界の必要に応じ、教会や困難な状況を憶えて祈ります。 |
司式者 | 礼拝を司る者のことです。聖餐式は主教または遣わされた司祭がこれを担います。聖奠を伴わない礼拝(「み言葉の礼拝」など)では、信徒が担うこともあります。 |
会衆 | 礼拝に参列している皆さんのことです。 |
動画でのご紹介
横浜教区記念日(9月25日)
1873年9月25日、英国の宣教団体SPGの最初の日本派遣宣教師W・B・ライト師、A・C・ショウ師が横浜に上陸しました。横浜教区では教区規程に以下のとおり定め、毎年9月25日を教区記念日としています。
横浜教区規程 第13条(教区記念日)
毎年9月25日を教区記念日とする。主教は、当該日またはこれに近い日を予め指定して、教区記念日合同礼拝を行うことができる。
2 教区記念日合同礼拝を行わないときは、予めその日を指定して各教会において教区記念日の祈りを捧げるものとする。
主日に行う場合には、教区記念日に近い日曜日とし、教区記念日の特祷・使徒書・福音書を用いる。主日の特祷・聖書日課を用いる場合には、教区記念日の特祷を第2特祷として用いる。
教区記念日の聖餐式聖書日課等は以下のとおりです。
(PDFファイルはこちらからダウンロードできます)
参入唱(詩67:1,2)
神よ、わたしたちを恵み祝し∥ み顔の光を照らしてください あなたの道が世界に知られ∥ 救いがすべての国に知られるように
特祷
*主日にこの特祷・使徒書・福音書を用いるときは、当日の特祷を第2特祷とする。
天地をすべ治めておられる全能の神よ、あなたは、み子のからだである教会によって人びとを救い、養い育ててくださいます。どうか聖職も信徒も、みなともに主のからだに接がれたことを益々悟り、おのおのその本分を尽くして奉仕の実をあげ、み名の栄光を現すことができますように、み子イエス・キリストによってお願いいたします。
アーメン
旧約聖書 イザヤ書(26:7-9,12-13)
神に従う者の行く道は平らです。あなたは神に従う者の道をまっすぐにされる。主よ、あなたの裁きによって定められた道を歩み わたしたちはあなたを待ち望みます。あなたの御名を呼び、たたえることは わたしたちの魂の願いです。わたしの魂は夜あなたを捜し わたしの中で霊はあなたを捜し求めます。あなたの裁きが地に行われるとき 世界に住む人々は正しさを学ぶでしょう。 主よ、平和をわたしたちにお授けください。わたしたちのすべての業を 成し遂げてくださるのはあなたです。わたしたちの神なる主よ あなた以外の支配者が我らを支配しています。しかしわたしたちは あなたの御名だけを唱えます。
詩編(105:1-8)
1 主に感謝してみ名を呼び∥ 諸国の民に神のみ業を告げ知らせよ
2 賛美の歌を神に歌い∥ そのすべての不思議なみ業を語れ
3 尊いみ名に栄光あれ∥ 主を捜し求める者よ、心から喜べ
4 主にその力を求め∥ 常にみ顔を慕い求めよ
5 神が行われた不思議なみ業を思い起こせ∥ 救いのしるしと審きの言葉を
6 神の僕アブラハムの子孫∥ 選ばれた者、ヤコブの子らよ
7 主はわたしたちの神∥ その審きは世界に及ぶ
8 神は契約をとこしえに守られる∥ この契約は世々に及ぶ
使徒書 コロサイの信徒への手紙(3:12-17)
あなたがたは神に選ばれ、聖なる者とされ、愛されているのですから、憐れみの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容を身に着けなさい。互いに忍び合い、責めるべきことがあっても、赦し合いなさい。主があなた方を赦してくださったように、あなたがたも同じようにしなさい。これらすべてに加えて、愛を身に着けなさい。愛は、すべてを完成させるきずなです。また、キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。この平和にあずからせるために、あなたがたは招かれて一つの体とされたのです。いつも感謝していなさい。キリストの言葉があなたがたの内に豊かに宿るようにしなさい。知恵を尽くして互いに教え、諭し合い、詩編と賛歌と霊的な歌により、感謝して心から神をほめたたえなさい。そして、何を話すにせよ、行うにせよ、すべてを主イエスの名によって行い、イエスによって、父である神に感謝しなさい。
福音書 ルカによる福音書(9:23-27)
イエスは皆に言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのために命を失う者は、それを救うのである。人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の身を滅ぼしたり、失ったりしては、何の得があろうか。わたしとわたしの言葉を恥じる者は、人の子も、自分と父と聖なる天使たちとの栄光に輝いて来るときに、その者を恥じる。確かに言っておく。ここに一緒にいる人々の中には、神の国を見るまでは決して死なない者がいる。」
代祷
祈祷書168頁上の段最初の代祷への招きの言葉のあと、執事は次のように言い、代祷を求める。
「ことに、教区記念日(を迎える)に当たり、この教区に属するすべての聖職信徒が、神がこの地に聖公会の肢である横浜教区を設立してくださったことをまことに感謝し、おのれを献げて益々キリストの愛にこたえ、言葉と行いで福音を証ししていくことができますよう、神の特別なみ恵みと導きを祈りましょう。」
このあと、各教会からの代祷があればそれに続け、続いて168頁以下の代祷の応唱に移る。また169頁の「世を去った人(ことに-)」のあとに、次のように言う。
「ことに、この教区にあって忠実に主に仕え、世を去ったすべての聖職と信徒、ことに歴代主教、エドワード・ビカステス、ウイリアム・オードレイ、セシル・ボーフラワー、サムエル・ヘーズレット、須貝 止、ライト前川眞二郎、イサク野瀬秀敏、ステパノ岩井克彦、ヤコブ遠藤 哲を顧み」
奉献唱(エフェ2:19,20)
あなたがたはもはや、外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者、神の家族であり、使徒や預言者という土台の上に建てられています。
特別叙唱
ことに、あなたはライト、ショウ両師をこの地に遣わし、この教区のもといを築かせ、わたしたちにこの地にあってあなたの福音にあずかりこれを喜び、これを証しする恵みを与えてくださいました。ゆえに・・・
歴代教区主教
- エドワード・ビカステス (在1888~1896)†1897/08/05
- ウイリアム・オードレイ (在1896~1909)†1910/01/03
- セシル・ボーフラワー (在1909~1922)†1942/03/18
- サムエル・ヘーズレット (在1922~1940)†1947/10/16
- 須貝 止 (在1941~1947)†1947/08/14
- ライト 前川眞二郎 (在1948~1953)†1953/11/01
- イサク 野瀬秀敏 (在1954~1965)†1974/09/30
- ステパノ 岩井克彦 (在1966~1983)†1987/10/15
- ラファエル 梶原史朗 (在1984~2001)
- ヤコブ 遠藤 哲 (在2002~2008)†2008/03/06
- ローレンス 三鍋 裕 (在2008~2018)
- イグナシオ 入江 修 (在2018~)
(2023年10月更新)